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(2023年3月追記)2023年4月から試験の内容が大きく変わるそうです。本記事は旧制度の試験受験時の話となっておりますので、あくまで参考程度にご覧いただけますと幸いです。
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基本情報技術者の資格に興味あるんだけど、実際どうなの?
IT初心者なんだけど取れるものなのかな?
…などなど、半年前の自分と同じ思いを抱える方々に送るレポートであります。
筆者スペックと勉強のきっかけ
■筆者スペック
印刷業界の片隅でひっそり働いている中年。エクセルはある程度使えるがVBAは書けない。
IT知識に関しては「サーバーってよく聞くけど何ですか?」「LANってケーブルの名前ですよね?」というレベル。
だが攻殻機動隊は好き。
■勉強しようと思ったきっかけ
世がITだIOTだ言っているのを見て漠然とした不安を覚えたため。「このままではこれから先の時代で生きて行けぬやもしれん…」と。
10年以上前から今も謳われている三種の神器が「IT」「英語」「ファイナンス」と本で読んだことも後押し。ワシ全部中卒レベル(それすら怪しい)やないか・・・と。
基本情報技術者取得にかかった勉強時間
約200時間でした。
もともと勉強始める前に目安の時間を調べていたところ、IT初学者は200時間という記述を色々なところで見かけまして。
実際どうなんだろ?と興味本位で日々の勉強時間を分単位でメモした結果振り返ったら200時間でした。まぁ、メモする暇あるなら勉強もっとできた説ありますが。。。内訳は下記。
5月(勉強開始):20h、6月:16h、7月:60h、8月:23h、9月:32h、10月:38h、11月(試験):13h
日によって全く勉強しない日もあれば巻き返すように勉強する日もあって…という山谷あるサイクルで約7か月取り組んだ日々です。基本は往復の通勤時間と昼休みを勉強時間にあてていましたね。
こうして数字だけ振り返ってみるとそんなにがっつり勉強していない印象を受けますが、勉強していた当時はしんどかったです。人って思いのほか集中して勉強できる時間って限られているんだなぁ、と(まぁ私の場合もともと勉強嫌いというのもありますが…)。
基本情報技術者、実際取ってみてどうだった?
これを取得したからといってプログラムが書けるようになるわけではないですし、勉強範囲が広いので合格しても知らないことは多々あります。
ただ取得して良かったと思える点として、IT関連の単語や記述に対して拒否反応を示さなくなりました。勉強を始める前は横文字を見ただけで「うわ〜小難しそうなこと書いてる〜」「読む気なくすわ…」とか思っていたのですが今となっては「読めば大体のことは理解できるんじゃね?」と思えるようになりました。
また避けて通れないアルゴリズムの勉強も良い経験だったと思います。勉強前に持っていた「アルゴリズムって何?」という思いが消し飛びました。嫌というほど向き合ったので。
今となってはHTMLやCSSのコーディングをプログラムと呼びたくない方々の気持ちが僭越ながら少し分かった気がします。動くプログラムを組むためにスマートなアルゴリズムを考えている方々からすれば「装飾」を「プログラム」と呼ばれたくないんだろうなぁ、と。
なので「IT知識0のママだけどうっかりマグレで受かっちゃった」ということにはならないと思います。受かるころには受かるなりの最低限の知識は備わっているハズ。そういう意味で、ITの基礎を学びたいという思いがある方にはオススメです。
まぁ私の点数は合格点ギリッギリだったんですけどね!
資格取得へ向けた対策
前述のとおり私の合格点はギリギリセーフのライン(合格点+10点未満の範囲)だったので「私と同じことをすれば絶対短期間で受かります!」とは言えません。でも基本的な勉強方針は間違っていないと思うので、その理由と併せてお話します。
午前試験の対策は、過去問をひたすら解く
過去問道場というサイトがあるので隙間時間も活用して勉強してください。午前試験対策はこれだけで十分でした。特にテキスト買ったりもしていないです。
分からない用語や解説が必要に感じたら都度ググるスタンスで取り組んでいました。
また午前試験は過去に出た問題がそのまま流用されることも多いので、繰り返しやっているうちに答えも含め問題の内容が頭に入ってきます。
ただし令和2年度の分からは過去問が非公開になったため、上記サイトでも解くことができません。今後過去問道場にない問題が頻出するようになったら、今ほど余裕で午前試験を突破できなくなる可能性もあるかもしれません。
とはいえ流用が少なくなったとしても知識を求められる範囲が変わるわけではないので、ここで過去問を解きまくることは決して無駄にはならないですが。
午後試験は捨てる科目を作る
「あきらめるのかよ!」という声が聞こえてきそうですが、いやいや舐めてはいけません基本情報技術者試験。勉強の範囲が膨大なのです。もしも私のように初学者である社会人が半年くらいの勉強で受かりたいと思っているのであれば、勉強する科目を絞った方が良いです。
情報セキュリティ、アルゴリズム、ソフトウエア開発は必須のため勉強不可避として。
それ以外に関してはハードウェア・ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計から 3 問出題+マネジメント系とストラテジ系から 1 問出題の計4問の中から任意の2 問を選択して解くことになります。
つまり仮にすべて勉強したとしても必ず試験に出ない科目はあるわけで。そして試験にでない科目は勉強しても知識としては役に立ちますが合格には関係ないわけで。
このあたりは、知識を得るため始めた勉強がいつの間にか資格取得が目的になってしまっている…というジレンマもあるのですが。少なくとも短期間で取得を目指すなら有効な作戦だと思います。
捨てる科目の選び方
じゃあどれを捨てるのか?ということで、私がとった方法ですが。
まずマネジメント系とストラテジ系は捨てました。正直難易度は他の科目に比べれば低めかな?と思います。勉強していなくても、読んで考えれば解ける問題もありますし。
ただこれらの科目のネックはテストで読まなければならない文章量(=費やすことになる時間)だと思います。
午後試験は時間に追われることになるので、その他の科目を勉強して受験したほうが時間は節約できるかと。「ざっと問題読んだ感じ、勉強した科目全然分からなそう〜」となった時にダメ元で選ぶ選択肢としてマネジメント系とストラテジ系は考えていました。
また勉強範囲が広いわりにテストでは1問しか出題されないので、学習コストに対する費用対効果が低いというのも捨てた理由でした。
その他の科目に関してはハードウェア・ソフトウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計の4科目中3科目は出題されるので1科目は捨てても問題ないです。勉強した2科目を選択すれば良いので。ここからどれを捨てるかは、ひととおり過去問をやってみて自分が最も苦手だと感じた分野を選ぶと良いかと思います。
ちなみに「ネットワーク」は頭一つ抜けて難しいと色々なところで聞きました。自分もその通りだと思います。なので「ネットワーク」は勉強しませんでした。
ただ個人的に「ネットワーク」は実務において最も身近で必要になる知識だと感じたので、資格取得とは別に今後純粋に勉強するつもりです。今回はあくまで「勉強時間がないなら捨てたほうが効率的」と思った次第で。
また平成26年以降の出題率を見る限り「ハードウェア・ソフトウェア」「データベース」は必ず出ると踏んでいたのと「ソフトウェア設計」が苦手だった私は「ハードウェア・ソフトウェア」「データベース」と必須科目のみ勉強しました。
長文に気圧されない
「精神論かよ!」という声が聞こえてきそうですが、大真面目で言っています。
そもそも基本情報技術者試験の午後問題は文系が有利と言われていまして。その理由は午後問題が全て長文問題だからです。つまり時間内で文章を読み解く能力が必要になる。
そしてこれはあくまで個人的な感想ですがこの長文めちゃくちゃ取っつき難かったです。
「わざと難解な言い回しをして圧をかけることで思考停止させ、気持ちを折ろうとしているのかな?」と勘繰りたくなるくらい読むのが大変…というか苦痛でした。
単語や概念自体は難しい言葉は出てきません。午前の試験を答えられるのであれば十分なレベル。なので特殊な知識は不要。文章を読み、問われていることが何かを理解する力の方が求められます。
そして問題に取り組むにあたり、まず必要となるのが長文に負けない気持ちなのです。
「一見すると難しそうだし、読むのもしんどそう。疲れそうだし正直億劫。でも、ちゃんと問題と向き合って読みさえすれば絶対、分かることしか書いていない」
…という気持ちで問題に取り組むことが大切で。「絶対解けるに決まっている」と自己暗示かけるような意識でテストを受けました。
勉強方法は次回記載します
長くなってしまったので、各科目で私がとった勉強方法は次回の記事で記載いたします。
興味がおありの方は今しばらくお付き合いください。