あなたは初めて行ったコンサートが誰のものだったか覚えていますか？初めてということもあり特別な思い出になっていたりするのではないでしょうか？私にとってそれはSADSというバンドのライブでした。
人生初めてのライブへ
友達に黒夢時代からの清春氏ファンがおりまして。その友達から「清春が初めて武道館のステージに立つからライブを見に行こう」と誘われたのがきっかけでした。当時の私にはライブに行く習慣というものがなくそこまで興味があったわけでもないのですが「試しについて行ってみようかな」程度の気持ちで便乗したのがはじまりで。
当時地方に住んでおり高校生だった私たちはお金もなかったので青春18きっぷで初めての上京をしたのでした。今にしてみればなかなかハードな日程で、
真冬の朝5時に出発→夕方前に武道館に到着→ライブに参加→宿はとっておらず今みたいにネットカフェもなかったので夜はカラオケボックスへ→朝5時にカラオケボックスから出された後は24時間やっている吉野家へ→コーンサラダ1つ頼んでカウンターで7時まで仮眠（大目に見てくれた店員さんには感謝です。。。）→マクドナルド開店後は朝マック頼んで12時まで仮眠→昼から活動開始、hideミュージアムへ→夕方から原宿散策した後帰りの電車に乗る…というスケジュールでした。
しかも帰りは途中で電車がなくなり山梨あたりで放り出され（原宿散策がまずかった）。。。うっすら雪の積もった道を歩きながら深夜3時までファミレスを探して彷徨ったのは忘れられません。
途中交番で道を聞いたときは「こんな夜中にウロウロしてたら車に撥ね飛ばされっぞ！！」と警察の方に軽く怒られました。そのあと親切にファミレスまでの道案内をしてもらいましたが。
地元の駅に着いたときは青春18きっぷの有効期限が切れていたのですが、駅員さんは目をつぶってくれましたね…アレ？こうしてみると貧乏高校生だいぶ大人に助けられていたのですね。ありがたや。
Tour 2001 THE STAR STRIP FINAL【2001/12/12(水)＠日本武道館】
実際に見に行ったライブのチケット。ローソンの台紙に印字されただけの物ではありますが、捨てられず保管してあります。
【セットリスト】
01.Hate
02.See A Pink Thin Cellophane
03.Metal Fur
04.PORNO STAR
05.The Life Beyond Desperation
06.Third Eyes Trial
07.CRY OUT
08.HONEY HONEY
09.GIRL IN RED
10.Spider
11.Nancy
12.ロザリオと薔薇
13.Darkness Is My Spiral Mind
14.Because
15.CRISIS
16.Liberation
17.STUCK LIFE
18.アジト
19.SANDY
20.TRIPPER
21.LIAR
22.CRACKER’S BABY
ライブを見に行った当時はこのツアーのアルバム「THE ROSE GOD GAVE ME」をちゃんと聞いておらず、ライブ後に良く聞くようになりました。後になって良さに気づくとは。。。
ちなみにライブの演出でストリッパーの方が2人ほど出てきていたので、めっちゃポロリを期待していました。
ホントめっちゃ期待していました！
男子高校生ですし！！
出ませんでしたが！！！
SADSのおすすめ曲
清春「FINALE」
SADSのシングル「NIGHTMARE」のカップリング…を清春氏がセルフカバーしたヴァージョンです。SADSじゃねえじゃねえか！と思うかもしれませんが、曲はSADSとしてリリースされたものですので。ただ前述のライブで演らなかったんですよね…なのでライブのハイライト曲として選んだわけではないです。聴きたかった曲。
原曲の気怠く退廃的な雰囲気が好きでよく聞いていたのですが、このヴァージョンは美しさも加味されています。当時から歳をとったせいかこのアレンジの方が沁みる。。。この方はバラードやミドルテンポの曲の方が歌声が活きると思っています。クセは強いですが唯一無二の雰囲気を持った歌声なので、ハマるとめちゃ心地良い。黒夢もアップテンポの曲を聴くことは全くと言っていいほどなくなりましたが、メロディアスな曲は今でもたまに聴きたくなります。
清春「忘却の空」
黒夢も含めればヒット曲は多数ありますが、SADSとしてリリースされたものでもっとも有名な曲はこれでしょう。大ヒットドラマ「池袋ウエストゲートパーク」のテーマソングとして使われていました。こちらも清春氏のセルフカバーヴァージョン。
ライブからの寄り道～hide MUSEUM～
地方在住だった我々には武道館ライブの他にもうひとつ目的がありました。それがこのhide MUSEUM。2005年9月25日に惜しまれつつ閉館。2000年7月20日から2005年9月25日までhide生誕の土地である横須賀に建てられ、幼い頃のhideの写真やら（パスポートだったかな？）ギターやら色々展示されていました。
hide MUSEUM のチケット。文字だけじゃなくデザイン性のあるチケットは見ていて楽しいし、そこに込められる思い出もひとしお。話は逸れますが70・80年代のコンサートチケットは今みたいに文字が印字されているだけでなくデザイン要素もあったそうで。良いなぁ…羨ましい！
これはもう本当にたまたまなのですが、訪れた日がhideの誕生日だったためバースデーのスタンプが置かれていました…ということでチケット裏面に押したものが上記。思いっきり押すのをミスっていますね…まあでもこれはこれで思い出。
hideのおすすめ曲
hide「DICE」
私は最初hideの「曲」は好きだったのですが歌声が苦手でした。今はもうそんなことないのですが。そんな私でも一聴してハマったのがこの曲。キャッチーなメロディーとhideにしてはストレートな歌声、10代にはメッセージソングとして響くのではないかと思われる歌詞にやられました。
DICEが収録されているhideの1stアルバム「HIDE YOUR FACE」の初回盤はマスクが立体的に作られたジャケットでした。遊び心のあるジャケットで良い感じです。「SCANNER」「Honey Blade」「DOUBT」など重めの音で直球な曲が多いアルバム。
hide「ROCKET DIVE」
知名度でいえばこれが一番有名な曲ですかね。X JAPAN解散後最初にリリースされた曲であり、生前リリースされた最後の曲。おすすめでこの曲を選ぶなんてベタだね～…という声も聞こえてきそうですが、ポジティブなエネルギー、キャッチーなメロディー、ユーモアのある音、全て素晴らしくて大好きな曲です。布袋寅泰氏がトリビュートアルバムでカバーしていましたが「さらば赤い髪のエイリアン」というキラー・フレーズには泣かされました。。。
hide「ever free」
訃報後リリースされた曲では「ピンク スパイダー」が一番セールス枚数が多くこの曲をオススメ曲として推す方も多いですが、私は「ever free」を推したい！理想に向け勢いよく飛び出した「ROCKET DIVE」、飛び出した先で現実を思い知る「ピンク スパイダー」、それでも前を向いて生きていこうとする「ever free」という3部構成最後の曲。この曲のメロディーとメッセージ性に胸を打たれた人は多いハズ。
hide「TELL ME」
「MISERY」と迷うところですがこっちで！切ない部分もありつつ、ポップで前向きなメロディー、名曲！！
振り返ってみて
当時は寝不足と疲弊した体を抱えフラフラになり家路につきましたが、振り返ればとても良い思い出です。初めてライブに行く方は演りそうな曲を何曲か予習していくことをオススメします。やはり知っている曲を聴くと気持ちも盛り上がりやすいので。頻繁にライブへ通うようになるとコアな曲を求めるようになりますが、まずは有名な曲を押さえておくと良いかと。まぁSADSは意図的にヒットシングル全てカットしましたがね！それも一興です。
