チバユウスケというロックンロール・スターを想い

音楽

2023年は「いったい何が起こっているんだ!?」ってくらい、日本の音楽シーンの巨人が次々とこの世を去りました。この方の場合は巨人というよりレジェンドですが。

チバユウスケを想い

12/5、またも訃報。でもこの日がくることは正直、春先に治療のため休養に入るアナウンスを聞いたときから、どこか覚悟していた気がします。

それでもどうか回復して帰ってきてほしいと、サンバーストも良いアルバムだったしと、また歌声を聞かせてほしいと、祈りを込めてささやかながら記事を書きつつ待っていました。結局、その願いは叶いませんでしたが。

10月に櫻井さんがなんの前触れもなくこの世を去ったとき

「もういい加減、これ以上はやめてくれ・・・」

と願ったのですが。天国でフェスでも開いているんですかね?

The BirthdayのHPによると、2023年11月26日に家族に見守られ穏やかに息を引き取ったとのこと。

穏やかな最期だったのは、せめてもの救いでしょうか。

置いて行かれた私たちは、悔しさと悲しさと寂しさでいっぱいなのですが。

まぁでもきっと、しみったれたトーンは嫌うと思うので、チバさんの残した音楽を振り返りつつ安らかな眠りを祈ろうと思います。

3つのバンド、ミッシェルとロッソとバースデイから3曲ずつ今の気分でピックアップ。みなさんはいつの時代の、どんな曲が好きでしたか?

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

チバユウスケといえばこのバンドを挙げる人がほとんどかと思います。

それほどまでに強烈な輝きと爪痕を日本のロックシーンに残したバンドでしたし「伝説のロックバンド」この表現が文句なしに似合う、最高に格好良いロックンロールバンドでした。

そんな日本の誇る伝説のバンドからピックアップするのはこちら。

ミッドナイト・クラクション・ベイビー

あまりに有名で、後世の語り草になるようなエピソードを持つ曲。

お茶の間に流れるようなポピュラーミュージックの音楽番組に出演したときのこと。

番組に起きた不測のトラブルを受け、生演奏でロックバンドの格好良さをぶっ放した、まさに「事件」でした。

あれで虜になった人は数知れず。


G.W.D

98年フジロックの映像にやられた人は多いのではないでしょうか。私はYOUTUBE見ながらカッコ良すぎてお漏らししそうになりました。

この曲を演る前のチバユウスケの発言

「俺たちが日本のThee Michelle Gun Elephantだ」

これほどまでに格好良いMCは、いまだ聞いたことがありません。

その後のモッシュ過多による演奏中断トラブル、それでも上がる客のボルテージ、それらすべてを受け止める迫力のステージ…という、つまり平たく言って伝説のライブ。

先の音楽番組といいこれといい、エピソードがいちいち素敵なのは、実力に加え時代に愛されたバンドだったからなのだと思います。


世界の終わり

ミッシェル・ガン・エレファントのデビューシングル、解散ライブの最後に演奏された曲でもあります。個人的に後期ミッシェルの歌声が好きなので、音源もラストツアーのこちらをご紹介。

カッコいいまま終焉を迎え、その後再結成はおろかメンバーがミッシェルの曲をどこかで演奏するということもなく、強烈な輝きを永遠にしたままこの世を去った…まごうことなき伝説のバンドです。


ROSSO

ミッシェル解散前にやっていた1期と解散後の2期がありました。2期のメンバーだったイマイアキノブさんはその後バースデイの初期メンバーに。アルバムとしては3枚しか出ていないROSSOからも3曲ご紹介。

シャロン

ROSSOといえばこれを挙げる人がほとんどでしょう。なんならこの曲からチバユウスケに興味を持った人もいるんじゃないか?というくらいキャッチーな名曲。

かくいう私も1期ROSSOのこの曲のミュージックビデオを見たのが、チバユウスケひいてはミッシェル・ガン・エレファントに興味を持つきっかけでした。


1000のタンバリン

このシングルがリリースされたとき、ミッシェル解散後の喪失感を埋めてくれたことを覚えています。シリアスな曲調の中、叫ぶようなチバユウスケの歌声に酔いしれていました。


Rooster

ROSSO最後のアルバム(ミニ・アルバム)より。ミュージックビデオは全曲作られましたが、当時メインでフィーチャーされていたのはこれらのうち「発光」。なのですが、私の趣味でコチラ推しで。

10分と長い曲ですが、ずっと続く張り詰めたような緊張感と、そこから解放されていく曲展開が好きでした。


The Birthday

チバユウスケのキャリアの中で、最も長い間在籍していたバンド。イメージ的にはミッシェルよりも長いのが意外に感じられますが、良い曲もたくさん残していました。

愛でぬりつぶせ

この曲のミュージックビデオを初めてみたとき、チバの曲のPVに女子高生が出てくるのが新鮮でした。良い意味で肩の力が抜けたロックンロールだなぁと、ピースフルだなぁと、良い曲だなぁと。


LEMON

沁みます。演奏も、歌声も。チバの歌うメロウなメロディーラインは、張り上げるような歌声とはまた違った趣がありました。歌詞に情感を感じるのでなおさら。

よくよく読むと意味が分からない歌詞も多いのですが、でもチバユウスケがあの声で歌うと成立しちゃう不思議。


月光

最後にご紹介するのはThe Birthday最新オリジナルアルバム「サンバースト」より。ここ最近のアルバムの中では一番好きでした。

この曲に限らないですが、語り口調の曲って歌う人が微妙だと滑った感じになりそうで勇気いりますね。サマにならなかったら泣ける。チバユウスケだから許されるのか。。。

お前の想像力が現実をひっくり返すんだ!

…素敵。

チバユウスケよ永遠に

BUCK-TICK櫻井さんの件でもそうでしたが、あって当たり前・聴けて当たり前のものなどないのだと、嫌というほど思い知らされた2023年でした。

それでも、遺された音楽は不滅。

日本の誇る、偉大なるロックミュージシャンに乾杯。

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