これでもか!というくらい物語の世界観と曲調がシンクロしている「unravel」。東京喰種と凛として時雨…漫画と音楽という差はあれど、共に悲痛さを感じるからこそのシンクロ率なんですかね。
主人公の悲痛な叫びを見事に表現した名曲
東京喰種を知ったきっかけは凛として時雨でした。もともと時雨が好きだったので、東京喰種というアニメのOPをボーカルソロ名義で担当すると聞いたときも「あ~PSYCHOPATHとかもやってたもんね~。今度のはどんなアニメなんだろ?」くらいの興味しかなく。軽~い気持ちで1話をみたのが始まりで。
初めてOP 見た感想は
「へ~綺麗な映像だな。歌もなんか物悲しい感じ。」
そんなでした。
で、1話丸々見終えた時に
「!?」
となり、そこからさらに2話目を見始めOP がはじまると
「なんやこれ・・・・・」
と、ここからは完全にハマってました。東京喰種に、というのもそうですが物語の世界観を見事に再現したunravelという曲とOP 映像に撃ち抜かれた感じです。
あとで知ったことですが、この曲は東京喰種のために書き下ろされたものだったらしく。そりゃマッチするか~…なんて、なりませんよ。だからって普通こんなシンクロする!?って思いましたもの。
YouTubeにアップされているノンテロップ動画は再生回数が一億四千万。桁違いですね…でも納得の内容です、ぜひ一度ご覧ください。
ちなみにフルコーラスで聞くとより世界観を感じられます。というより、フルコーラスに慣れると尺的に前述のOP映像で満足できなくなります。聞いていて連想される言葉は「悲劇」「狂気」「孤独」ですかね。1曲を通して表現される、悲劇的な美しさがたまりません…!
東京喰種について
2011年から2018年までヤングジャンプで連載されていた漫画。人間と、人間しか食べることができない「喰種」とが存在する東京を舞台にした物語。
主人公を襲う悲劇は残酷で絶望的。とある事件がきっかけで人を喰うことでしか満たされない「喰種」になってしまう。昨日までは普通の人間だったのに。いつもの食事は体が受け付けず、理性を保たねば大切な人さえその手にかけ喰らってしまう…。それでもその歪んだ世界の中で生き続けなければならない。unravelはそんな悲痛な叫び、葛藤や孤独を美しい曲にして表しています。
ところでこの漫画、途中でタイトルが「東京喰種」から「東京喰種:re」に変わります。タイトルが変わるタイミングで一回ヤンジャンの連載が終わったのですが、リアルタイムで読んでた際はいきなり連載が終わったのでビックリしました。物語の流れ的にも。予告なくいきなり終わったことにも。立ち読みしてたファミリーマートで「えっ!?」って固まり、その日一日「作者病気だったのか…?」とか、気持ちを持っていかれるくらいショッキングでしたね~。
石田スイ展に行ってきた感想はこちら↓
【東京喰種 展覧会レポート】石田スイ展の感想
凛として時雨について
unravelを唄うTK(小室哲哉じゃないです)が所属する3ピースのロックバンド。最初から最後までクライマックスのようなテンションで駆け抜ける楽曲が特徴。ヴォーカルが特徴的で線の細い声なので、歌声に好き嫌いは分かれそう。この声をありだと思えるなら、ハイテンションで鳴りまくるバックバンドの音も気に入るハズ。
演奏は単に騒がしいだけじゃなく、美しいトーンで聴かせる曲もあり。そこにTKの歌声が乗ることで痛々しいほど繊細で危うい空気感になります。あとテレキャス(注:ギターの種類)の音がスゴイ。ギターボーカルなのにこれでもかと弾きまくってます。
unravelおすすめのカバー
そんなunrevel、様々な方がカバー動画をアップされているのですがその中で私が特に「良い!」と感じた2つをご紹介します。
ピアノでカバー
ピアノでここまで表現できるものなのか…!と、脱帽。すごいとしか言えない。美しいです。
英語でカバー
ニッケルバックかよ!…という感じの男臭い良い声でカバーされてます。外国の方のカバーはこれ以外にも多数あるのですが、これが一番好き。
まとめ
東京喰種原作者の石田スイ氏がもともと凛として時雨のファンだったことが、OP 制作の依頼に繋がったのだとか。原作者がファンのミュージシャンに曲書いてもらうと名曲できるのかな。ハチミツとクローバーのために書き下ろされた魔法のコトバも超良い曲だったものな。化学反応って素晴らしい。