GRAPEVINEってバンド知っていますか?私このバンド好きでアルバムはリリース日に買うし、ライブもチケット取れれば行っているのですが職場でその話をしたところ「まだやってたんだね〜」というリアクションを何人かからもらいまして。
んなバカな
と思い筆を執った次第です。
GRAPEVINE初心者にオススメ曲15選
昔ヒット曲を出していたものの今は地道に細々とやっている…ファン以外の印象ってこんな感じですかね?
「GRAPEVINE」のワードでググると一緒に「売れない」なんて単語もチラホラ目に付く始末…。まぁ実際、当人達も売れるより演りたい音楽をやるというスタンスの方が強い印象なので、ヒット曲出して目立った活動して…ということにそこまで興味ないのだと思いますが。
でも熱心なファンは多いです。「GRAPEVINE 名曲」とか「GRAPEVINE おすすめ曲」とかでググって上位に表示されるサイトってどれも熱量がすごい。コアなファンなんだな…って読んでいて感じるものばかり。そして実際、いい曲めっちゃ多い。でも世間の評価は前述の通り。なぜなんだろう?
小生考えた。
「玄人向け要素、強すぎるのかな?」
確かにセッション色の強い曲やディープな世界観の曲は一般受けしないかも。むかし車の中で『CORE』かけてたら友達に「俺この歌嫌いや」って言われたわ。そういうとこ、あるかもしんない。
でもシンプルにメロディーが良い曲たくさんあるんです。そこならみんな素直に受け入れられるのではなかろうか?私もその一人だったし。
もう一度小生考えた。
「そういう曲ばっか紹介してみたら良いのでは…?」
本稿はそんな感じで始まりました。
15曲なのは私が最初に聞いたアルバム、GRAPEVINEのシングルベスト『Chronology a young persons’ guide to Grapevine』にちなんで。
BREAK THROUGH
この曲を最初にご紹介したのは、実際私がバインにハマるきっかけだったからです。たまたま友達の家で耳にしたこの曲が気になり、過去作を聴いてみようと思ったのが始まりでした。
アップテンポの曲調でちょっぴり切なくキャッチーなメロディ…という、初心者にはピッタリのライトさだと思います。サビの歌メロと掛け合うように鳴るキーボードのメロディーも良い味出してます。
“枯れねえと枯れてから言う奴ばっか”
こんな少し毒を含んだ表現も素敵です。
これ聴いて「アレ?ちょっと気になるかも?他も聴いてみよかな?」と思ったあなたは、もうしばらくお付き合いください。
会いに行く
切ないメロディーが沁みます、冬に聴きたくなる曲。GRAPEVINEの公式YouTubeでミュージックビデオが見られますが、ドラマ仕立てになっています。
光について
さぁ、ここからがハイライトだ(仮面ライダーギーツ面白い)。ということで代表曲をご紹介。稀代のメロディーメーカー亀井亨氏の描く、切ない歌メロの真骨頂。
GRAPEVINEを好きになれるかどうかは、この曲を好きになれるかどうかでわかるんじゃなかろうか?と思うほどに、初めて聴いたときサビで胸をワシっと掴まれた遠い日のわたし。
スロウ
『光について』と双璧をなす名曲。シングルのリリース順も『スロウ』のあとに『光について』だったので、なんとなくニコイチのイメージが強いです。収録アルバムも同じですし。
がしかし!
ニコイチなんてチープな言葉では到底片づけられない名曲。聴いていると切なさのビッグウェーブに押し流されて、お漏らししそうになります。
『スロウ』と『光について』を聴いて全く何も感じなかった方は、恐らく以降でご紹介する曲もピンとこないかな…?と思うので本稿は閉じていただいても構いません。
何かしら引っ掛かりがあった方は、いましばらくお付き合いいただけますと幸いです。
風待ち
疲れたときに聴くと染み入る…。
昔の友達を懐かしんだり、うまくいかない現実に一息ついたり。
Reverb
ダークでシリアスな曲調、キャッチ―なメロディーに物憂げな歌詞。
以前ネットで「ヴィジュアル系チックな曲」という評価を見かけたことがあるのですが、言い得て妙だなと感じました。悪い意味じゃないです、こういうの大好物。
想うということ
ゆったりとしたテンポに乗せた切なげなメロディーと優しい歌詞に、フワっとした気持ちにさせられる曲。心地良いです。胸が締め付けられます。
“選び得る両の手 そのドアを開けていいんだよ”
のくだりで、いつもなぜか感極まり涙腺が緩みそうになります。老いですね。
指先
「切ない」ばっか言っていてもうええわ!と言われそうですが、切ないのだから仕方がないです。切ない!
“何度も奏でて 色褪せて 悲しい程 繰り返そう 何も変わらなくたっていい このままでいられる様”
別に光景が目に浮かぶわけじゃないけれど、言葉から感じる印象がエモすぎる!
GRAPEVINEの歌詞って分かりやすく情景を表しているわけではないけれど、歌われる言葉から感じる印象が要所要所で琴線に触れます。
スレドニ・ヴァシュター
『スレドニ・ヴァシュター』とは作家サキの小説タイトル。その小説は読んだことがないため詩が表す世界観まではわからないのですが、曲はカッコイイ!
ラウドな音とどことなく厳かな雰囲気に引き込まれます。神の御前ぞ。
エレウテリア
アルバム曲ですらなくカップリング曲。されど名曲。
Permanents (GRAPEVINE)with 阿部芙蓉美名義でYoutubeにアップされているスタジオライブバージョンもメッチャ良いのでぜひ聞いてみてください!
アナザーワールド
私が「GRAPEVINEの中で一曲だけ選ぶならどれ?」という質問をされた場合。
血の涙と鼻水とお小水を垂らしながら選ぶ一曲はコレですかね。アルバム『アナザー・スカイ』を象徴する曲。聴いているとなんとも言えない気分になります。
切ないギターフレーズ、エモーショナルな歌メロに歌詞、「もう一つの世界」というタイトルも相まって、あったかもしれない世界や光景を想像してセンチな気分になります。
“生まれた時から歩けるのは この道だけだったのか だけど 空に届きそうで また手を伸ばして やめて”
エモすぎて胸のザワザワが止まりません。止めてRomantic。
Everyman, everywhere
壮大な曲調のバラード。ライブでも特別な日のオーラスに演奏されることが多い印象。それゆえこれはライブ版を聴いてほしいのです。上記のCD音源版より演奏が良いのです!歌声が良いのです!
おすすめのライブ映像はアルバム「deracine」を引っ提げて2005年に行われたツアーの最終日、今は亡きZEPP TOKYOでの演奏を収めたDVD『GRAPEVINE TOUR 2005 SWEEET HOME ADABANA』です。
このライブは本曲に限らずどれもイイっ!ので、ぜひ!
遠くの君へ
これは他の曲に比べると少し渋めの曲ですかね。メロディーラインが派手なわけでもないですし。でも癖になる良曲。
むかし、アルバムSingのツアーで聴いたPermanents(GRAPEVINEのボーカルとキーボードによる弾き語りデュオ)バージョンもめっちゃ良かったです。
音源化熱望してるのにされない…てかPermanentsとして演奏した曲を集めたアルバム出してくれ…本当マジで…嫌になるほど遠くの君へ。
無心の歌
イントロは開放感を感じるのに、いざ曲が始まると緊張感を帯びていく曲。
“凍えるように膝を抱えて 外の世界を爪で引っ掻いていた”
なんて悲しげなフレーズも印象的。ですが後半には
“ただの未来がこれほど愛おしいのか”
と続き、希望に満ちた明るいトーンになりますのでご安心を。
Era
これはもうシンプルに名曲だと思います。名曲ばっかだけれども。でもやはり純粋に、良い歌。
雄大で、切なくて、でも前を向く力強さもあって、風に吹かれている…そんな感じの曲。
そしてそんな曲のタイトルが「時代」を意味する「Era」。
良いわぁ〜
他にも気になった方は
本稿はキャッチーな曲のご紹介とメロディーや歌詞に寄った記述になりましたが、他にもロック色やセッション色の強い渋めな曲があったり世界観濃い曲があったり、よりディープな世界がありますので漁ってみていただけますと。
そして気になった方はライブへ行くのをオススメします。ボーカルの田中さんは音源よりライブの方が良い歌声であることが多いので。これからも末永く活動してほしいバンドです!